境界杭はお隣様と"共有"であると"推定"されます。

ここで大事なことは、あくまで、"推定"ということです。

これを例を挙げて説明しますね。


Aさんの土地と、Bさんの土地の間に入っている境界杭があるとします。

1.AさんもBさんも、どちらがお金を出して設置したか分かりません。(AB共有)

2.AさんとBさんがお金を出して境界杭を設置しました。(AB共有)

3.Aさんがお金を出して境界杭を設置しました。(Aさんの物)

ということです。

3のように、共有でない時もあります。


ただし、気をつけてほしいことがあります。

新しい例として、

境界杭が"Aさん"のものだったとします。

Bさんとケンカした Aさんが、境界杭を壊そうとしています。

A:「自分で設置した境界杭なら、

壊してもBから文句言われる筋合いないじゃん!」

そう考えるのは間違いです!!

もし境界杭を壊したりしたら、警察のご厄介になるかもしれません。

境界杭は境界線を示したとても大事な杭です。

壊すことで、社会的損失が大きいため、刑法で禁じられています。

(※刑法にあたることは、”個人同士の争い”では済まされません。)

自分だけの”境界杭”でも、自分だけの”境界線”では無いのです!!

つまり、自分で設置した境界杭でも自由に扱えません。



お隣様がもし、境界杭を壊そうとしていたら、

そっと、やさしく、教えてあげましょう。

知らないだけかもしれませんから・・・。




※境界について知識の無い方を対象にしているため、説明を省略又は簡単にしています。
※参考
民法229条【彊界線上の物の共有推定】
境界線上に設けたる界標、囲障、牆壁及び溝渠は相隣者の共有に属するものと推定す。
刑法262条の2【境界損壊】
境界標を損壊し、移動し、若しくは除去し、又はその他の方法により、土地の境界を認識することができないようにした者は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
※お隣様の同意無しで勝手に入れた境界杭については、また別の機会でご説明いたします。






この記事のタグ ≫