京都土地家屋調査士会の市民講座へ行ってきました。

大阪会の人間が、わざわざ京都へ??と

思われるかもしれませんが・・・

実は「紛争管理」の第一人者とも呼ばれているすごい人が来ていたのです!

九州大学のレビン小林久子先生です。

それ自体は新しい学問であるので、

知らない方のほうが多いですよね。


今日は集団間紛争発生のしくみについて学びました。

数人程度の集団から国単位の集団まで、その紛争が起こるメカニズムは

基本的にも同じであるということがよく分かりました。


今日の特に大切なキーワードは「多様性」でした。


私たちには固定観念や先入観があるので、人間の多様性に気が付きにくいという

ことがあります。 多様性は、身近な言葉でいうと個性ともいえます。

この人は、こんな人間だ!という決めつけをしてしまうと

その時点で、その人の違う面を感じ取ることは出来なくなってしまうのです。


自分がもし紛争に巻き込まれたら・・・

そんな時は人間の多様性を思い出して、攻めている相手は本当にそんな人間か

客観的に物事を捉えようと努力しなければなりません。


なんだ・・・簡単なことだね・・・と思われた方がもしいたら、

注意してくださいね。

そう言えるのは、紛争の当事者になっていない状態だからです。


人間の歴史の中で、常に争いが絶えないのは、紛争を引き起こす

人間の行動パターンがあるからです。

紛争に引きこまれ、そして当事者となっていくというメカニズムを

知らずして客観性を保つことは難しいことなのです。


今日の講義で意外なことに気がつきました。

集団紛争時の人間の行動パターンは、私が個人的に研究している

個人対個人の紛争発生時の心理的な作用と非常に似ていることです。

つまり人間の内面(心)の作用は、集団の人間の行動パターンにも

そのまま表れているということです。


これからの土地家屋調査士には、この紛争解決のための学問は必ず必要ですよね。

京都会では、それが先進的に行われているので、とても羨ましい限りです。


研究者による話は実務には通用しないと思っているかたもいるかもしれませんが、

その理論を現場で検証できるのは、私たちしかいません。

研究者の理論をインプットし、私たちが実践してアウトプットを行うという

繰り返しができれば、この学問は益々発展することでしょう。

ぜひぜひ、その役割をぜひ土地家屋調査士が担いませんか?

大きいこと言い過ぎかな・・・


最後になりましたが、レビン小林久子先生、九州大学から一緒に来て講座を

してくれた学生、京都会の方々、すばらしい講座を開いていただけました

皆様に感謝いたします。

ありがとうございました!


※一部説明を短くするため、レビン小林久子先生の使用した表現と
 違う部分があります。




==事務所(大阪府)==
江川土地家屋調査士事務所

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